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eスポーツ科
皆さんこんにちは!
eスポーツ科の農頭です。
今日はNCCが取り組んでいる「eスポーツ視線データ解析プロジェクト」についてご紹介をしていこうと思います!
eスポーツ視線データ解析プロジェクトとは?
すごくざっくりと説明をすると、人の視線がどのように動いているかを可視化し、その動きに法則性がないかなどを解析する技術をeスポーツの領域に活用しようというプロジェクトです。
具体的にはゲームをプレーするときに手元の技術の差だけではなく、画面上のどこを注意して見るかによってその実力に差が出るのではないか、という仮説をもとにそれぞれの視線の傾向や違いを調べていきます。
また、このプロジェクトチームは以下の企業や個人によって構成されています。
・千葉大学大学院 足田幸一氏(プロジェクトマネージャー)
・株式会社ガゾウ(視線データ取得機器の提供)
・株式会社新潟人工知能研究所(技術指導)
・新潟大学 大橋靖哉氏(視線データ解析)
・新潟コンピュータ専門学校(アドバイザリー)
NCCは大きくわけると、
①プロゲーマー(農頭)が仮説や条件の設定、検証結果の考察などをサポート
②学生やプロゲーマーがゲームをプレーして視線データを提供
という形でこのプロジェクトに関わっています。
以下の写真は、実際にサッカーゲームをプレーして視線データを収集した様子です。
そして実際に視線の動きがどのように可視化されているのかは、この動画をご覧になるとわかります。
※赤い丸が視線の位置を示しています。
普段は自分自身もゲーム画面しか見ることがないので、このように自分がどこを見ているのかを確認できるのは不思議な感覚です。
さて肝心の解析結果についてですが、
今回は初心者、中級者、上級者の3段階にプレイヤーの実力を分類してデータを取得し、解析を行いました。
その結果第一弾として、以下のようなことがわかりました。(※細かい数値や評価の方法については割愛します)
①サッカーゲームにおいて重要な画面中央下のミニマップをプレー中に何度確認したか
⇒上級者>中級者>初心者
②プレー中にどの程度視線を動かしたか(上級者ほど画面の広範囲を確認するのではないか)
⇒中級者>初心者>上級者
仮説段階では①も②も上級者が最も多く、初心者が最も少ない結果を予想していましたが、実際には②の場合だと仮説と異なる結果が現れました。
これについては上級者になれば視線の余計な動きが洗練されて省かれていくことや、上級者の場合画面中央を見ながらも間接視野によって広範囲を見渡すことができているからではないかと考察しています。
ただ今回はまだ解析にそこまで多くデータを取得できていないため、今後もっと解析するデータの分母を増やしていくことができればまた違った結果になることも十分にありえますし、新たな傾向が発見できる可能性もあります。
今後はApex Legendsなど別ジャンルのゲームも用いつつ、被験者を増やしてより解析の精度を高めていくとともに、最終的にはこの視線データ解析の仕組みをアプリケーション化して簡単に行えることを目指していきたいと考えています。
このアプリケーションによってNCCのeスポーツ科でも普段の練習に視線データ解析という新たな要素を盛り込むことができたり、オープンキャンパスで視線データ解析を体験いただいたりと、様々な場面で活用が見込まれると思います。
プロジェクトの進捗についてはこのブログで引き続き情報を発信していきますので、続報をお待ちください。
以上、eスポーツ視線データ解析プロジェクト第一弾についてのご紹介でした!